欲が渦巻く繁華街とそこにいる人達

僕は、都会での生活は嫌いだ。

正確には嫌いではない、苦手というべきか…

苦手なのに繁華街やネオンの光になぜか惹かれてしまう。

地方で住み続けることも若干違うとかまだだなって感じる自分もいる。

自然に囲まれて暮らすことが好きなはずなのに。

 

都会で働いている人達を見ているのはあまり好きではない。

時に出勤前の満員電車。

なのに繁華街にいる人達を見ているとなぜか心が落ち着く。

僕が好きな自然で癒されるというのと違う癒されかた。

 

だんだんと長い間抱えていたそのモヤモヤが晴れてきた。

 

 

日々の仕事に疲弊してしまう人達。

そんな人達が流れついた欲が渦巻く繁華街。

そこで人々は、人間の三大欲求を満たしていく。

 

居酒屋やレストラン、Barなどで満たす「食欲」

風俗やラブホテルなどといった場所で満たす「性欲」

多額のお金を得たり使ったりすることで満たす「金欲」

 

 

現代の人々は疲弊している人達が多い。

それは近年からなのか、それとも昔からなのか...。

それについてはわからない。

 

繁華街に嫌悪感を抱く人々もいるなか、

なぜ人々は無意識に繁華街に集まるのだろうか。

それは自分自身を満たすためなのではないかと感じた。

 

 

人間とは「欲」を纏う生き物。

いろんな欲を満たすために発展してきたこの世界には、

昔とは比べ物にならないくらいの「欲」を満たすためのカードが存在する。

人々は自制しない限り、目の前にあるカードを手に入れたくなるものだ。

疲弊してしまっている人々は、いけないとわかっていても、そのカードを無意識に手にしてしまうのだ。

 

「欲」に限界はない。

宇宙の先がわからないように、

欲の先なんて見えない。誰も知らない。

 

欲に忠実になること。それは幸せであるかのように感じる。

たとえ一瞬だったとしても幸せになるとは思う。

事実、その瞬間だけでも笑顔になったりするから。

そして、欲に身を委ね過ぎた経験がある人達は知っている。

自我を持たずに欲にすがってしまうと、自分自身を終わらせてしまうことに。

「欲」はある程度の距離感を保つことができれば癒しを与える天使のような存在だ。

だが、近づき過ぎてしまうと「欲」は人間を飲み込む悪魔になるのだ。

 

そんな欲が渦巻く繁華街で僕はシャッターを切り続けた。

そして、繁華街から駅へ向かう人達を見て安堵する。

 

日々の疲れを繁華街で癒し、日常へと戻る。

繁華街は、「欲」と引き換えにエネルギーを補給する場所。

そして「欲」を主としてビジネスを行う人がいる。

 

こんなにも人々が交差し、「欲」が交差する場所は繁華街くらいしかないのではないだろうか。

 

僕はこれからも、繁華街へ定期的に足を運び、人々を観察するだろう。

そして地方にも足を運ぶ。都会と地方を行き来する。

そして、行き来することで僕自身が抱えるモヤモヤを少しずつ晴らしていくのだ。

 

こうしているときも繁華街では新たなストーリーが生まれてる。それが幸せなストーリーかそうでないストーリーかそれは誰にもわからない。

ただ、今日も繁華街は賑わってる。

それだけだ。